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第一夜

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家の前の土手で
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 2007年3月18日。日。晴れ。糸満。松山から那覇へ飛行機で移動。8/8キロ。

 

 那覇空港やまと運輸留め置きで自転車と荷物を送ったのだが、場所がよく分からないのでタクシーに乗った。1キロ少し走ったら、空港を出た所にあった。ワンメータ450円なり。運転手君「長くやっていますがこんなのは初めてです」と機嫌が悪い。私は「知らなかったので、ごめんなさい」とひたすら謝る。彼よほど機嫌が悪かったのだろう、最後までお義理の有難うございましたも言って貰えなかった。沖縄の人は良く言えば正直、この無愛想も己を飾れないのだと思うことにしよう。

 「あせらず、怒らず」は安全の基本である。しかし我慢してもいけないから、「俺も人間が出来たよ」と、自分で自分を誉めて自分を騙す。

 

 沖縄の第一印象は、芳しくなかったが、やはり沖縄だ。どちらを向いても中宗根美樹ばりの美人ばかりで嬉しい。糸満でやっと見つけた宿のおかみさんも、純粋の沖縄美人。フロントに満室の札が掛かっていたが、「本土の方ですか、今日は風邪を引いて休んでいたのですが、いいですよ」と特別に泊めて貰えた。

 気温21度。松山で着ていたセータとズボン下を脱ぐ。

 気分も曇り後晴れ。良い旅の予感がする。

 

 菜の花に 見送られけり 旅の朝

 

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