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南の果て

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　３月２０日。火。晴れ。波照間島内。７０/１８キロ。

　石垣島から波照間への船便は満席とのことだったが、一便遅らせて乗れた。

　早速島内を一周して、高那岬日本最南端に行ってきた。磁石を出して確認したのだが、南北をきっちり指し示した磁針の南には海しかない。ここは確かに最南端である。東京から来たという二人の娘さんが、最南端の碑をバックにした写真を撮ってくれた。出足は最高である。これから、宗谷岬最北端まで、私は一路北へ向かう。

　島内はサトウキビ畑が広がり、岬付近の荒地には、小さな白い菊、アザミのような赤い花、低い潅木で占められている。観光用の周回道路が作られ、棕櫚の木が植えられているのだが、厳しい海風の中で、皆丸くうずくまっている。

　南十字星は残念ながら曇りで見えなかった。

　お目当ての泡盛は、嬉しいことに飲み放題。ストレートで二合頂いた。

　波照間や　南風（まぜ）棕櫚の　枝ちぎり

　十字星　南の空の　風運び