舞鶴編

5月10日 月曜 曇后雨

今日は今回の旅の大きなお目的の一つである、舞鶴引揚援護局のあった所、今は引揚記念館の見学の日である。第二の人生の出発点ある舞鶴港、当事の事を思うときなぜか胸が熱くなり涙が落ちる。色々資料や写真を見ると感慨無量なものがある。シベリアから引揚げて第一歩を踏みしめて上陸した。桟橋はなかったが、小さな模型らしい物が作られて居た。当事の写真入りの本を一冊購入して、10時半頃記念館を後にした。

次の宿泊地宮津市に向って走りだす。坂もなく、風もあまり強くなく、初めのうちはよかったのだが、途中で雨が降りだす。ドシャブリの雨なので、どこか雨やどりの場所がないかと、探しながら走っていたら、丁度道端に車の入っていない車庫があったので、失敬して暫しのあいだ、雨やどりをさせて貰うことにした。やがて少し小降りになったので、合羽を着て走りだす。雨は止まず、降り続く。漸く宮津に入り民宿浜の屋に泊めて貰う事にした。少し早い気がしたが、雨でぬれていたのでよかったと思う。膝が痛むので宿の人から湿布薬を貰って張り床につく。

 

5月 11日 火曜 曇晴

今日は天候が良いとの予報なので、日本三景の一つ有名な、天ノ橋立を見学する予定で、楽しみにして出発する。幸い膝の痛みも治り助かる。

やがて天ノ橋立に到着。入口の橋を渡り松林の中に入る。この道は二輪車と歩行者だけの通行が許される事らしく、四輪車は入場出来ない事になっているらしい。道路は自然の道で、自転車で走るのは最高の気分。松の古木の中の道をゆっくりと走るのは本当に身も心も休まる思い。暫く走ってから林の外側に出て風景を眺めてから、引き返す。入口の所で少し腹拵えをして、豊岡を目指して走る。その後昇り下りの繰返しで三つの峠を越えたころ、そろそろ宿を探さなければと思ったが、田舎道なのでやむなく海岸に近い「竹の町」まで行くつもりで走りだす。途中農作業をして居る人に宿の事をきいたら、今通り越して来た所に民宿があるとのことを聞き、また後もどりする。あった九兵衛民宿旅館と大きな看板が目に入る。本当に助かったと思った。洗濯もして貰い、ゆっくりと休む事が出来た。

兵庫県竹野町九兵衛民宿。

舞鶴湾の風景(1)
舞鶴湾の風景(2)
舞鶴湾の風景(3)
舞鶴湾の風景(4)
舞鶴湾の風景(5)
舞鶴湾の風景(6)
舞鶴湾の風景(7)
舞鶴湾の風景(8)
舞鶴湾の風景(9)
漸く港が近くなる
舞鶴港間近の船上にて
舞鶴引き揚げ記念館入り口
舞鶴引揚記念公園
記念公園よみ見た橋
記念公園
記念公園内に建つ異国の丘の歌碑
記念公園
記念公園
記念公園
記念館の広場
シベリア収容所の光景
岸壁の母のモデルになった端野いそさん
記念館内の岸壁の母の説明文
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