福岡編

5月20日 木曜 曇後雨

 心配された台風も、どうやらそれてくれたらしく雨は降らず順調」に走り出したが、街の中は信号が多くて中々はかどらず、やはり雨が降り出す。時計を見たら、もう昼時になっていた。丁度コンビニの前に着いたので、此処で昼食を食べさせて貰う。コンビニから添田町の役場へ電話をかけ、添田町への道順を教えて貰いながら前進し、やがてトンネルの入り口に着くと、そのトンネルを抜けた所に二股の分かれ道に着く。どちらに行けばよいのか又電話をかけて尋ねたところ、右側の方が旧道だが分かり易いとのことなので、右の方向かって走りだす。暫く行くとガソリンスタンドの所に又十字路なので、そこでスタンドの人に道を尋ねると、そのとき電話が入る。なんとそれは添田町の役場から迎えに来てくれた職員の方からの電話で、すぐスタンドの前に現れた。それからは車の案内で添田町の役場を目指して走る。雨は降り続くので合羽を着たまま漸く添田町の役場に到着すると、役場前には大勢の人が歓迎してくれて、本当に驚きと感動を覚えた。まさかこのような大歓迎を受けるとは思っていなかったので、自分の人生の中で最大の感動であった。その他完走の認定書と記念品を戴き終生忘れられない思い出となる。そして宿泊は、町営の英彦山温泉シャクナゲ荘に泊めて戴く。役場から10キロ位ある温泉に役場の職員二人が案内してくれて、夕食の歓待をして頂き感動の一日だった。役場には、西日本新聞社、毎日新聞社の記者が来ていた。

 

5月21日 金曜 曇り晴

昨夜は彦山温泉のシャクナゲ荘に宿泊する。昨夜の職員との話し合いでは、役場の方には戻らず、置いてきた自転車を車で持ってきて貰い、役場には戻らずそのまま先へ行ったほうがよいのではないかと、言って」くれたので、そのつもりで昨夜は別れたが、後から考えてみたら、昨日は雨が降っていたのと、大勢の皆さんの歓迎にあい、一枚の写真も撮っていなかったので、どうしても写真を撮る為に役場の方に戻ることにして、役場の前景と世話になった船瀬さんと田辺さんの写真と自分も入り三人の写真をとり、お暇をする。途中までお見送りにきてくれその後で大失敗をしてしまう。今日の走行についてはよく聞いたつもりだったが、昨日泊まった温泉の方に上って行ってしまったのを気付かずなんと長い坂だと思いながら自転車を押しながら、ふと見ると畑で農作業をしている老夫婦に、この坂は後どの位あるかと尋ねたら、まだ二キロ位との事。何処へ行くのかときかれたので、鹿児島へ行くと言ったら、ここから先は行けないとの事なので思案していたところ、突然一台の車が上って来て、実は先ほどすれ違った役場の職員だが、どうも変だと思い役場の船瀬さんに電話をしたら、道を間違えた事を知り、途中から引き返して来たとの事で、漸く間違って来た事を知り早速引き返すことにした。でももう少し行くと昨晩泊まった英彦山ホテルとの事で、ここで間違ったことに気付き、折角上って来た坂道を下る事にした。急な坂道を降り終わったあたりで、左側へ入る道があり、その道を行く事にした。然しこの道もだんだんと坂道になって来た。今日は道を間違えたので、無駄な時間を費やしてしまった。ふと時計を見ると11時になっていた。行く手は高い山が聳えている。これは中々大変な所に来てしまったと思った。そこに丁度ドライブインがあったので、少し早いが此処で昼食を食べることにした。そこで色々な話をしたら、昨日の事が新聞に載っていたことを見たとの事、美深町の事を知っているとの事。話を聞いたら、以前に姉妹都市の友好親善の為に美深町を訪問した事があるとの事、そんな話をしながら昼食を食べる。そして又二つ目の山登りを始める。この坂道も中々長く、又暑いので、自転車を押して上るのは中々大変なので、一休みしていたら、一台の車が来て停車し、今日の新聞に出ていた人かと聞かれたので、そうですと答えると、まあ頑張りなさいと言って、お茶を差し入れだと言って呉れた。暑いので有難く頂戴した。それからも何回も休みながら、漸く頂上に着く。坂の登り口のドライブインで、昼食を食べてきてよかった。でないと腹が減ってどうしようもないところだった。山を降り始めてからは順調に走行が出来た。いつもながら宿探し苦労するが、今日は若青年の人にこの近くに宿が無いかと尋ねたら、もしかしたら、今日の新聞に出ていた人じゃないかときかれたので、そうだと答えると、親切に探して呉れたので助かった。別れ際に頑張ってと言ってくれて別れた。

久留米市のエンナンスホテル福岡。

 

5月22日 土曜 晴

今日は天気が良いので、爽快な走行が出来るのではないかと思いながら、ホテルの前に出ると、突然女の人が出てきて、高齢でしかも北海道から自転車で来られたとの事を知り、本当に御苦労様との事で、途中で食べて下さいとお握りとジュースを呉れた。本当に嬉しかった。どこまで行けるか分からないが、今日は熊本市か八代市までは行きたいと思いながら走る。なんとか八代市まで到着することが出来た。ここはあの有名な演歌歌手八代亜紀の出身地との事で、歌好きな自分としては、何か感慨深いものを感じた。宿探しは毎度の事ながら、四軒目で漸く泊めて貰うことが出来た。丁度フロントで宿泊の手続きをしている時、北海道新聞の加藤さんから電話が来たので、少し待って貰い部屋に入ってから、電話で取材を受ける。今日は天気が良かったので、九州に入ってから一番長距離を走れたようなので、やはり大分疲れた。

宿の名は、八代グランドホテル。熊本県八代市旭中央通。

 

5月23日 日曜 晴

今日は朝から晴天で、朝出発したのは午前八時半頃であった。昨日の頑張りで少し朝寝をしたので、起床は七時頃になってしまった。急いで朝食を食べに行く。朝食は暫く振りでバイキングで、朝起きるのが遅いと忙しい。急いで朝食をすませて、八時半位になって出発した。あまり坂道は無いと思っていたが、やはり坂道は四〜五回位あり、思うように捗らず、川内まで行くつもりだったが、阿久根で泊まることになる。宿は簡単に見つかったが、素泊まりで三千五百円。幸いすぐ近くにレストランが有り、夕食はそこで食べた。朝食は、向かい側のスーパーで弁当を買って来て食べることになりそうだ。千歳の娘から電話が入る。出発以来のことを話した。帰りにもしかしたら、寄るかもしれないと話をした。

宿の名は鳴海旅館。阿久根市新町61。

門司の宿から見た関門海峡の橋
門司の宿から見た関門海峡の橋脚
我が町と姉妹町の福岡県添田町、英彦山温泉の別館
英彦山温泉玄関
温泉の本館
温泉の前にある六角庵
添田町役場の職員で私の面倒をみて呉れた方々。役場前で
役場前で職員の方と一緒に
添田町役場正面
役場前の記念樹
添田町の物産館
添田町の物産館
添田町の素晴らしい森林(1)
添田町の素晴らしい森林(2)
途中の風景
久留米市のホテル
このホテルに宿泊。エンテナンスホテル。
久留米市の街並み
八代グランドホテル(1)
八代グランドホテル(2)
佐敷トンネル
三姉妹経営のラーメン屋。この店で昼食を食べる。女だけの店は珍しい。
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